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―平成の大文豪・はなこ先生presents 漫画:藤村シシン―
 

アポロン凌辱物語・「ディオニーと朝食を」(前編)

15禁程度のギリシャ神話ホモ漫画、兼、三文小説があります。 
アレス×アポロン前提の、ディオニュソス→アポロン、という意味不明の設定。 
※ふつうにアポロンが凌辱されてるのでご注意下さい。 )

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――ディオニュソスの罠にまんまとはまり、やおい洞窟の奥深くに監禁されてしまった光明の神ことアポロン。
 
そこで彼を待っていたのは……終わりのない凌辱の夜だった――。 
 
 
     
 
 




「――え…それで…?それで、その後アポロンはどうなっちゃうの…? 
 
そもそもディオニー
(※ディオニュソス)はなんで監禁なんか?二人は最後にどうなるの!?ってかアレスはなんで死んじゃってるの!?何がどうなってんのこの話!!?」 
 
はなこ「…それを今から私とお前で考えるんだよ!!アポロン凌辱ストーリーを…!!」 
 
・・・・・・・・・・・・・・・ 
 
――そんなわけで、前回の黒川座談会の後に黒川さんと一悶着ありまして、
   
(※「黒川さん」については、「黒川wiki】黒川について+これまでの戦歴まとめリンク」をご覧ください。私の学友です。) 
 
黒川
「だから、結局君たちの言う『アポロンを凌辱する』とは具体的にどういう事なんですか?ぜひ具体案を提示して頂きたい。つまり――実際にアポロンを凌辱してほしい。」 
 
 
――というリクエストを頂きましたので…… 

ああ、いいぜ…その挑戦…受けて立つ!! 
ただし、はなこさんも道連れだ!! 

 
ということで、最近、「Garden of Delights」のそらのはなこさんとよく話させてもらってる
アポロン凌辱話を!! 
今ここでまとめさせて頂きたい!! 

私の心を最高に熱くさせた、あの凌辱話を…!!
 
 
さあ、良く見ておけ、黒川!! 
「アポロンを凌辱する」とはこういう事だ――!!


―平成の大文豪・はなこ先生presents 漫画:藤村シシン―― 

アポロン凌辱物語・「ディオニーと朝食を」
(前編)

――冷たい石の壁。 
岩肌を滑り落ちる水滴の音。 
そして粗末なベッド。 
 
これが今のアポロンの世界の全てだった。 
 
アポロン(もう何日経ったか、何回夜が来たのかも分からない…何度あいつに抱かれたのかも…) 
 

はなこ「出たよ。やおいテンプレ。『何度あいつに抱かれたのかも…』この文章、監禁モノの小説で何度見た事か…」 
 
「『形式美』と言ってほしい。…とにかく、アポロンがやおい洞窟の中で目を覚ます所から物語は始まる――。」
 
 

ディオニー『…やっと起きたか。』 
 
アポロン『…ディオニュソス…貴様…!』


私「…アポロンはなんて言う?ここから出してくれ、って何度も言うはずだよね?」 
 
はなこ「言うよ!出してくれって、帰るって…だけど、そう言うたびにディオニーの加虐心に火を付けるんだ…」




アポロン『ここから出せ!帰る!』 
 
ディオニー『お前の帰る場所なんて…もうどこにもないんだよっ…!』 
 
アポロン『よせ…!私に、触るなあっ』 


私「…待って。でも、ディオニュソスがひどい事するのは夜だけの方が良くないか?朝になると一転、アポロンに一切触れてこないし、ものすごい優しいんだ。ディオニュソス。」 
 
はなこ「何それ…どういう事!?」



ディオニー『ほら、起きろよ。朝食だ。』 
 
アポロン『……ふざけるな…!貴様が用意した物など誰が食べるものか…!』 
 
ディオニー『毒なんか入ってないぜ。食べないと身が持たないぞ。ほら、起きるのが辛いなら俺が食べさせてやるから…』 
 
アポロン『…よせっ!私に、触るな…!』 
 
ディオニー『…ごめん…。…朝食、ここに置いておくから。ちゃんと食べろよ。』 


はなこ「凌辱紳士・ディオニュソス…!!! 
 
…つまりこういう事か!?午前中はアポロンが起きた時から衣服を整えたり食料を食わしたりして、淡々と身の回りの世話をし!夜はそば粉のごとくアポロンをこねくり回すと!!そういう事か!!!?」
 
 
私「そう!!夜、アポロンが意識ある時は服を切り裂いたり髪の毛をぐちゃぐちゃにしたり、凌辱の限りを尽くすんだけど、アポロンが気絶した後はもうすっごい優しい!」 
 
はなこ「アポロンの乱れた髪を洗って、とかして、奇麗にして、新しい月桂冠をかぶせる!と!」




アポロン(……髪…。昨日、あれだけ乱されたのに、きれいになっている…。月桂冠も…。……私が気を失った後に、こいつが…?) 
 
ディオニー『…ん?どうした?どっか痛むのか?』 
 
アポロン『…優しいふりなんかするな…!どうせ夜には私を苦しめるくせに!』

はなこ「私思ったんだけど、アポロンって医術の神じゃん?だから夜に付けられた体の傷とか跡とか、翌朝には綺麗に消えちゃうって設定どう…?」 
 
「お前…その設定…神だろ…!!!『医術の神』というワードを完全に勘違いしてるけど、でも神!!!」 
 
はなこ「だから余計にディオニーはアポロンの体に跡付けてひどい事したくなっちゃうんだよね!!」 
 
私「噛みついて跡残したりだろ!??」 



アポロン『…痛…ッ!お前…!噛みつくな…ッ!!』 
 
ディオニー『フン、どうせこれだけ跡付けても朝にはなくなってんだろ?』

はなこ「だけど!!翌朝跡は消えても、痛みはちょっと残るんだよ!!」 
 
私「でもディオニーは跡残らない→痛みも残らないと思っててそれを知らなかったんだよな!?」 
 
はなこ「ディオニーが『起きろ』とか言って腕をひっぱったら『痛…ッ』!」 
 
私「それあれだよね?強く引っ張るんじゃなくて、軽くよね?ディオニー的には軽く引っ張ったつもりなのに、『痛…っ』なんだよね?」 
 



ディオニー『…ほら、アポロン、起きろ。朝だぞ。』 
 
アポロン『!痛っ…!』 
 
ディオニー『え?』 
 
アポロン『痛い!離せ…!』 
 
ディオニー『……軽く引張ってるだけだろ…?何で…。…ここ、昨日、俺が噛みついたとこ、か…?…でも、朝には傷は治ってるんだろ…?』 
 
アポロン『傷は消えても、痛みは残る。分かったら離せ。…痛むから…』 
 
ディオニー『……嘘…つけ……』 
 
アポロン『…なぜそんな顔をするんだ?お前が付けたんだろ?』 
 

私「…ディオニーが昼間アポロンに触れようとしないのは、この事がトラウマになってるからじゃないかな。また触って痛がられるのが怖い、自分が付けた傷の名残を見るのが辛い。」 
 
 
はなこ「おまえ何?神?神なの??なんでそこまで完璧に組み立てられるの?やおいタクティクスを?」 
 
 
私「でも、じゃあなんでディオニュソスはアポロンを凌辱するんだろうね?」 
 
はなこ「きっときっかけは些細な事なんだ」 
 
「太陽の光の中でアポロンが歌ってる、とか、もうそんな事だけで闇の中に生きるディオニュソスには十分すぎる理由――!」 
 



      
―― 
 

「本当は大好きで仕方ないんだよ!!アポロンの歌も!アポロン自身も…!すげえ苦しいんだよ!!」 
 
はなこ「だからディオニー的には、その光の中のアポロンをなんとか自分のものにできたら、この苦しみは治まる、って思ってんだよ!!」 
 
私「だけど結局、手に入れても苦しみは終わらないんだ…!」 
 
 
はなこ「そう、それでね、ある時、いつものようにアポロンに朝食を持っていくんだけど、聞いちゃうんだよ。」 
 
「…何を!?」 


――アポロンをこの洞窟に閉じ込めてから何度目かの朝が訪れる。 
と言っても、太陽光の差しこまないこの場所では、 
アポロンにとって「朝」を知る術は、 
自分が彼に持っていく朝食だけだった。 
 
彼の時間感覚まで支配している、という暗い征服感にひたりながら、 
ディオニュソスは朝食を手にアポロンの部屋へと向かう。 
 
いつもと変わらない日常。アポロンはまだ寝ているだろう。 
何回か声をかけ、肩をゆすり、目を覚ました彼に小言を言われながら、朝食一つとらせるのにも苦労させられる。 
そんな変わらない日常。――しかし、今日は違った。 
 
ディオニー『アポロン、起きろ。朝食を…』 
 

アポロンは眠ってはいなかった。 
薄暗い部屋の中、ベッドに腰かけ、岩壁をぼんやりと見つめている。 
こちらに気づかなかったのか、とディオニュソスがもう一度口を開きかけたその時、 
 
アポロン『……ムーン・リバー、1マイルよりも広き河 

     私はいつか おまえを颯爽と渡ろう…』 
 
 
――彼は歌っていた。 
 
 
アポロン『…その昔私に夢を与え、今は胸を締め付ける 
 
     お前が流れゆく所に、私も流れつこう…』 
 
 
薄暗い部屋の中、視線は遠く、表情もなく、とめどなくあふれる涙をそのままに、彼は歌っていた。 
 
ディオニー『……っ』 
 
 
何もかも変えたはずだったった。 
 
最後に彼が歌った時―― 
あの強い日差しの中、輝かんばかりの微笑みで、竪琴を語りびいたあの時とは。 
 
だが、暗い洞窟の中に閉じ込めても、毎晩その声を枯らしても、どれだけあの唇を汚しても、 
 
彼の歌は――あの時とは何も変わっていなかった。 
 
アポロン『二人は流れ流れ 世界へと離れゆく 
     見るべきものは多々あれど 
      
     同じ虹のほとりで 
     すぐそこにあるやも知れぬ虹のほとりで、 
 
     いつか再び巡り会おう 
     私の親愛なる友よ…』 
    
 
歌のリズムのごとくゆっくりと、アポロンの瞳がこちらを振り返る。 
そこに映っているのは自分ではないと、ディオニュソスは悟った。 
だが、 
 
ディオニュソス『…遅くなったな。朝食だ。』 
 
 
なんら変わらない日常を装って、ディオニュソスはアポロンのもとに向かった。 
 
ここで彼に供する最後の朝食を手に。 
 
 

その昔私に夢を与え、今は胸を締め付ける
 
お前が流れゆく所に、私も流れつこう… 
 

「Breakfast with Diony」 
 
ディオニーと朝食を 
 
―E N D―



 


泣いた…。 
ディオニュソスと一緒に…私も泣いた…!! 
 

「はなこお前…ッ!!!!お前ぇぇぇーーーっ!!なんだよそれ!!?なんなんだよそれええええーーーっお前、ノーベル文学賞とノーベル平和賞は当然もらってんだろうなーーっ!!?」 
 
はなこ
「ディオニーがいくら凌辱しても!!アポロンは汚せないのよ!!

アポロンは永遠に散らぬ華、砕けぬ陶器、そして溶けぬ雪!」
 
 
 
「アポロン…輝きを失わないただ一つの掃除機…!!」 
 
 
 
あああ…っッ本当に感動した!!! 
やばい!!なんだこれ…! 
だけど、あれ……? 
 
「ところで、アレスはなんで死んだんだっけ?」 
 
いや、多分アレスはアポロンを助けようとやおい洞窟に殴りこみに来たのよ!! 
だけど、ディオニーが仕掛けた罠にことごとくハマっちゃったんだよね!! 
岩がゴロゴロ追いかけてくるヤツとか、天井が下がってくるやつとか、落とし穴の中に無数の針が生えててガイコツが引っ掛かってるやつとか!! 
 
アレスはそのうちのどれかに引っ掛かってお亡くなりになったと… 
 
私+はなこ
「「完全に無駄死にだな。」」 
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 

――しかし、話はここでは終わらなかった。
この日記を書いた直後に「SECRET BASE」の星彦さんが、

星彦「これさぁ…この漫画の、「お前の王子様なら死んじゃったぜ」のコマ…」




星彦「この扉の向こうにアレスいそうだよね。」

「!?何、どういう事、詳しく!!」

 


――アレスはアポロンを助けにやおい洞窟に殴りこみに来てる。むしろ、アポロンが閉じ込められてる部屋の前までは来た。
が、その時にはディオニーの罠にはまって半死半生状態。

アレス「……ア、アポロ…ン…」

傷だらけで声も出せないアレス。
アポロンもアレスが扉一枚隔てたすぐそこに来ているとは気づかない。

アポロン「では、せめてアレスに…アレスに会わせてくれ!!」

ディオニュソスは扉の向こうで力尽きうずくまるアレスを一瞥した後、アポロン振り返り、

ディオニー
「お前の王子様なら、死んじゃったぜ。」


そして扉を閉めると同時に、独占欲丸出しな顔でにやりとアレスを見下す。

――ほんとみんなどうしたんだよ!!!?完成度高すぎだろ…!!


・ちなみに、どうしてアポロンが素直に凌辱されているかというと、ヘルメスが人質にとられてるから

が、真の黒幕はヘルメス自身。

アポロンがディオニーに抱かれてる様もドアの陰から無言で見ている。




ディオニー「…お前、辛くないのかよ。アポロンが他人に抱かれてる所なんか、良く見てられるな。」

ヘルメス「僕はね、ただ、あの人が苦しんでいる所が見られれば、それで良いんですよ。」

ディオニー「ちっ、悪趣味め。」


しかし、ディオニーに抱かれてる時のアポロンが、

アポロン「ヘルメスは…?ヘルメスは無事なのか…?」

――この言葉に、さすがのヘルメスも我を忘れて飛び出しそうになる。
アポロンに駆け寄って抱きしめたい、と思うも、ディオニーに眼で制される。

ディオニー(…お前にそんな事する権利ないだろ?)。


・最終的にディオニーは洞窟からアポロンを逃がしたかどでヘルメスに消される。

・アポロンも、「自分はヘルメスを守るために凌辱された」という矜持があるから、それを覆されたら壊れてしまうだろう、とヘルメスは思う反面、その最後の一撃を与えられる自分の立場に酔いしれる。

ヘルメス「アポロンは僕の事を信頼している、その僕に、ディオニュソスに抱かれている姿を見られていたと知ったら…どうなるのか」

・アレスはディオニーに殺され、ディオニーはヘルメスに殺され、ヘルメスはアポロンに殺される。


ヘルメス「アポロンは誰の物にもならない、だけど、僕は少なくとも永遠にあなたに残る醜い傷になれる。

        ――さようなら、アポロン。僕の大切な親友…」





残されたアポロンはただ一人、竪琴を奏でるのみ・・・


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――カンヌ賞総ナメの耽美映画・完成。

みんな…すごすぎだろ…


そんな訳で、はなこさん達と話させてもらったアポロン凌辱物語の一つ、「ディオニーと朝食を」でした! 
 
はなこさん、星彦さん、本当にありがとう!!勝手に漫画にしてごめん…!そしてせっかくのいい台詞や文章を三文小説に仕立ててごめんね…!!真面目な小説書いたの初めてだから努力したんだけどまじゴミだった。ほんとごめん。また一緒に話させてね!!  
あ、あとディオニーがアポロンにワインを浴びせたり突っ込んだりしてひどい凌辱を加える夜の部の描写は、都合によりカットしました(笑)。 

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2010年7月11日の日記「はなこ先生presents アポロン凌辱物語・「ディオニーと朝食を」」より加筆、訂正。

今まとめ直しててもすっごい萌えた…!(笑)

「アポロンは永遠に散らぬ花、砕けぬ陶器、そして溶けぬ雪」は最高の名言だぜ…!!
みんなありがとう!!


そして次回へつづく。






 
そらのはなこさんのサイト。星矢サイトです。

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