「予言」
prophecy

アポロンとアルテミス。この二人は双子という強い絆で結ばれていますが、それも時の流れの前には儚い繋がりなんじゃないかと思います。というのも、アルテミス崇拝は、アポロン崇拝よりもずっと前に終わってしまうからです。

アポロンは予言の神様なので、水面の中の未来に大切な半身の姿が無いことにきっと気づくのではないかと…。
絵の中のギリシャ語は、

  「だが我は知る、真砂の数も海の広さも。
  我は物言えぬ者も悟り、声あらずのものも聴く。」

というアポロンの言葉の冒頭です。ヘロドトスの『歴史』に登場する、アポロンの神託の権威を知らしめる輝かしい言葉。本当にアポロンらしいし、輝かしく威厳に満ちていて私は大好きなのですが、同時にこの言葉は途方もない悲しさも含んでいると思います。


…っていうかアポロンはさあ、嫌だろうけどディオニュソスと仲良くした方がいいと思う!ディオニュソス崇拝はアポロン崇拝と同じくらい長く続いた!ディオニュソスならきっと最期までアポロンのそばにいてくれたと思うよ!!「よりにもよって最期の瞬間までお前と一緒かよ!ちっくしょ〜腐れ縁だなあ!!」って言いながら笑ってくれるよ!きっと!

大きいサイズ