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→前半より。 
アテナ「…久しいな、アポロンよ」 
 
アポロン「ア、アテナ!お前まで私の誕生日を祝いに来てくれたのかっ!うれしいぞ!」 
 
アテナ「ふざけるな。
貴様の誕生日なぞ燃えるゴミの日ほども気にとめておらぬわ。私は昨日のアルテミスの誕生日を祝いに来たのだ。」 
 
アポロン「…エ?」 
 
アテナ「私はお前のことがあまり好きではない。なぜなら貴様は女の尻をこねまわすしか脳の無いブタ虫だからだ。誕生日おめでとう。」 
 
アポロン
「貴様それが人の誕生日を祝う態度か。全然祝われた気がせんわ!本当に何しに出てきた、お前!?」 
 
 
アテナ「…一つ警告しにきた。アルテミスに聞いたのだが、
お前、重度のシスコンらしいな?(※アポロンとアルテミスは双子。)アルテミスの恋愛の事でエーゲ海を血で染めたメモリーを持つ男だと…」(※オリオンぶっ殺し事件) 
 
アポロン「…フッ、アルテミスに手を出す奴には
この私の琴で聞かせてやるわ、皆殺しのバラードをな…」 
 
アテナ「うん。アルテミスはそれが物凄く迷惑らしいんだ。」 
 
アポロン「エエッ!!?」 
 
アテナ「それで、じゃあどうしたいんだ?と彼女に聞いたら、
第一希望でお前に死んでほしいみたいなんだが、第二希望で私から注意してほしいと。」 
 
 
 
アポロン「ちょっと待て!『注意』って何だ!?そんなことされるいわれは無いわ!アルテミスは私の双子の片割れだぞ!シスコンで何が悪い!我々は生まれた時から一緒だったのだから…!!」 
 
アテナ
「生まれた時からお前みたいのと一緒だからアルテミスが男嫌いになるんだろうが。…お前のそのシスコンぶりが肉親の情から来ているものならいい。だがいいか、」 
 
アポロン「…何だ!?」 
 
アテナ「もし貴様自身がアルテミスに手を出すようなことがあってみろ。
明日の夜が貴様の告別式になると思え。…誕生日おめでとう、アポロン、私の一番大切な親友の、双子の片割れよ。…彼女のこと、よろしく頼むぞ。じゃあな。」 
 
アポロン
「お前は殺人予告をしに来たのか、本当に私の誕生日を祝いに来たのかどっちだ。」 
 
+++ 
 
アポロン「・・・…何だったんだ、本当に…。 
 
         ………。ハァ、…『親友』、か…。」 
 
 
 
??「おーい!アポローーン!!」 
 
アポロン
「!!ヘルメ…」 
 
 
 
ディオニュソス「おう、アポロン!!わざわざ来てやったぞ!!」 
 
アポロン「ふっざけるなよぉーーっ!!貴様なんぞ私の誕生会に呼んだ覚えは一切ないわーッ!!さっさと帰れ、この粗チン野郎めが!!」 
 
ディオニュソス
「なんだとぉおおおー!!?誰が粗チンだ、このチンカス野郎!!勘違いするな、この俺だって来たくて来たわけじゃないわ!ヘルメスに来てやってくれと頼まれたから来ただけだ!!」 
 
アポロン「ヘルメスに!?」 
 
ディオニュソス「ほら、これお前の生まれた年のワイン!お前にやるからな!」 
 
アポロン
「誰が貴様のほどこしなど受けるか!!フンっ!いらないっ!」 
 
ディオニュソス「何だ、その言い草!?せっかくこうしてワイン持って来てやったのに…」 
 
アポロン「さっさと去れ、粗チン!
「手ぶらで」帰れ!お前がその手に持っているものはそこに置いていけ!!そして去れ!」 
 
ディオニュソス「ケっ!おいチンカス!じゃあここにワイン置いていくからな!!」 
 
アポロン「馬鹿が!!
そんなもん私が一滴残らず飲み干してやるわ!ペッ!!」 
 
ディオニュソス「チンカスー!ちょっと冷やしてから飲むとさらに旨くなるからなぁーーッ!!」 
 
アポロン
「バーーカ!!私がそんなもんで喜ぶと思うなよーーッ!ちょっと嬉しいだけだ、この包茎6センチめがーーッ!!! 
 
+++ 
 
アポロン「…ハァハァ、まったく今日はとんだ厄日だ!私の誕生日なのに…。もうすぐ日付が変わる…。…ああ、お前は来てくれないのか?私の一番大切な…」 
 
「…アポロン、」 
 
アポロン「チッ、
まだ何か用か!?この包茎6センチの粗チン野郎がッ!!」 
 
 
 
ヘルメス「…誰が包茎6センチの粗チン野郎ですか。」 
 
アポロン
「ヘ、ヘルメスっ!?!?」 
 
ヘルメス「…せっかく日付が変わる前に、と急いで来たのに…あんまり歓迎されてないみたいですね。帰ります。」 
 
アポロン「ち、違う!!そうではないんだ!!
包茎6センチの粗チン野郎なのはディオニュソスで…お前は違うっ!お前のは7センチはあるっ!!」 
 
ヘルメス
「というか、そんな話は究極にどうでもいいです。…せっかくの特別な日なのに、何か僕にしてほしいこととか無いんですか?」 
 
アポロン「ああ、そうだ、ヘルメス!聞いてほしい!!今まで散々だったのだぞ!!
アテナにブタ虫と罵倒された上、私の殺人予告をされたりな!!ディオニュソスにはチンカス野郎呼ばわりされたり…っ」 
 
ヘルメス「はあ」 
 
アポロン「なあヘルメス、
私はチンカスのブタ虫か?!違うよな?違うと言ってくれ!お前に言ってほしい…私はチンカスではないと!」 
 
ヘルメス
「チンカスですね。せっかくの誕生日なのに、僕に言ってほしい言葉がそんなもんだなんて。ああ、そうですか。わかりました。」 
 
 
 
アポロン「…ヘルメス」 
 
ヘルメス「冥界の仕事を切り上げて急いで来たりなどしなければ良かったです。『チンカスじゃないか?』だって?そんな下らないこと僕に言わせたいんですか、あなたは。ああ、言ってやりますよ。あなたなんて
本当にただのチンカス野郎、」 
 
アポロン「…ス、スマン、そうじゃない!そうじゃなくて…本当は…
『特別だ』と言って欲しい。」 
 
ヘルメス「……。」 
 
アポロン
「お前にとって私は特別な存在だと…そう言ってほしい。」 
 
ヘルメス「……」 
 
アポロン「…すべての人間は私のことを愛していると言う。私の神殿を色々なところに建てて、供え物をしてくれもする。…だが、なぜだ?アルテミスや、私がこれまで愛した多くの者たち…。なぜ、私自身が本当に愛しているものは私のものにはならないんだ?」 
 
ヘルメス「…アポローンの君、」 
 
アポロン「…お前もそうだ。お前が仕えているのは父君(ゼウス)とアイドネウスの君(ハーデス)。永遠に私のものになりはしない。…だから言葉だけの嘘でもいい、
今日だけは私が一番の特別だと…お互いが一番好きだ、とそう言ってほしい。」 
 
ヘルメス「…どうして僕が、この神々のうちでも最も下級の神である僕が、神々のうちで最も誉れ高い神であるあなたに、そんな分を越したことが言えるでしょう。そんなことは掟の女神が許さない。」 
 
アポロン
「…その誉れ高い私に対して、お前はさっき『チンカス』よばわりしてなかったか。『チンカス』は良くて『特別』はダメなのか?」 
 
ヘルメス
「心の中で思ってないことを口に出すのはセーフです。本当に分を越して思ってることを口に出すのが掟に触れると僕は言ってるんです。」 
 
アポロン「…ということは、お前は私のことは『チンカス』とは思ってなくて、本当は『特別』だと思ってくれていると!そういうことだなっ!?そうなんだな!?」 
 
 
 
ヘルメス「…どうでしょうね」 
 
アポロン「ああ、ヘルメス…!お前の特別になれるなら、
私はお前のチンカスでもいい…」 
 
ヘルメス
「き、気色の悪いこと言わないで下さいっ!ちょっと、いい加減チンカスの話から離れましょう!!」 
 
アポロン「…そんなこと言って、本当はちょっと嬉しいんだろう?!私はお前の『特別』だからな!
フフン♪私は〜お前の〜特別だ〜から〜〜♪時々チンカスだけど〜〜♪ランランラン♪」 
 
ヘルメス
「ああもうコイツ、調子こかすんじゃ無かった…!!それじゃあ、僕はもう帰りますからねっ!」 
 
アポロン「ありがとう、我が親友!!来てくれて嬉しかったぞ!!」 
 
ヘルメス「……そうだ、忘れるとこでした。僕からも言うことがあるんでした。」 
 
アポロン「ん?なんだ?」 
 
 
ヘルメス
「――お誕生日おめでとう。 
 
       最も誉れ高き神にして、僕の大切な親友、アポロン!」
 
 
 
 
 
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―――長いよ。 
 
どんだけバカやれば気が済むんだよお前は!! 
 
…という感じで本当にすみません! 
 
しかも、
ギリシャの神様みんな超ツンデレじゃね?って感じですみません…スナオないい子はハーデス様しかいないんだよ!!  
 
 
ちなみに、アポロンの誕生日はアテナイ暦で
「タルゲリオンの7日」ですが、これは今では5月22日――というのは、ただの私の予想です。すみません。タルゲリオンの7日が五月の後半というのは間違いないです。ただ、アポロンは双子だからさ…なんとなく双子座かな?というどうしようもない理由で、私は双子座の時期が始まる5月22日にしてみました。 

 
 
 
ああ、昔はお前の誕生日を誰もが祝っただろうに。今ではきっと誰も覚えていないんだろうなあ。本当に、昔みたいに盛大にやりかったけど、本当に中途半端でしょぼくてごめんね。アポロン。 
来年は本当にアポロンの生まれたデロス島に行ってお祝いできますように!! 
 
最後にもう一度! 
♪ハッピバースデー・トゥ・ユー♪ハッピバースデー・トゥ・ユー♪ハッピバースデー・ディア・アポロ〜ン♪ハッピバースデー・トゥ・ユー!! 
お誕生日おめでとう、アポロン!! 
 
集合写真 
 
チンカスとかブタ虫とか言ってごめん。 
お前ほどの誉れ高い男はいるはずないよ。



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